もうすぐ魔法が使えなくなる年老いた魔女のおばあさんは、
最後の魔法として「いいもの」に変身したいと考えます。
いろんなものに変身してみても、なかなか「いいもの」は見つかりません。
花になっても、鳥になっても「いいもの」ではありませんでした。
おばあさんは、最後にベンチに変身します。思いかけずベンチに変身して
しまったおばあさんは、やっと「いいもの」をみつけました。
中島 和子 秋里 信子
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■僕の感心
年をとると魔法がつかえなくなる。おばあさんは、
自分が魔女でなくなる日が近いことに気づき、みんなに
「まぁ かわいい」、「とってもすてき」と言われるような
「いいもの」に変身することをいっしょうけんめい考えます。
花になってみました。
でも、地面の冷たさはじんじん伝わってくるし、
だれも気がついてもくれません。
鳥になってみました。
鷹に追いかけられ、散々な目に。
魔女のおばあさんは町に行ってみることに。いつもなら魔法のほうきで
あっという間なのに、歩いていかなくてはいけません。
坂道をふぅふぅ言いながら歩いていると、後ろから小さな男の子が、
背中を押してくれました。
でも、疲れたおばあさんは、坂の上に座り込んでしまいます。
男の子は、「ここにベンチべんちがあったらいいのに」と
いつも思っていました。
おばあさんは、泣きながら坂を登ってくる小さな女の子をみつけ、
ちょっと座らせてあげようとベンチに変身します。
おばあさんは、ほんとはベンチになりたかったわけではないけど、
おばあさんのベンチの周りには、魔法のように人がたくさんやってきます。
きっとおばあさんは「いいのも」を見つけたんでしょうね。
…★おまけ 最後にひとつだけ魔法が使えたら
そう言われたら、魔法をつかってなにをしたいだろう。
アラジンは魔法使いのジニーを自由に!
おばあさんはみんなのためのベンチに!
みんな、人に喜ばれることに最後の魔法を使ってることが
多いみたいですね。
僕は、そうですね。やっぱりなにかいいものを残したいけど
なにがいいだろう・・
なにが残せるか、ちょっと考えてみよう。
■こんな人にお勧めです!
・最後の魔法をつかってなにができるか考えてみたい人
・なにかを残したいと思っている人
・人からよくいい人と言われる人